ますます増える外国人旅行客。東京、京都はもう当たり前のことで慣れっこなんでしょうね。

ここ広島でも2016年にオバマ氏が来広して以来、街のなかでリュックを背負ったり、かなり遠い距離でもスーツケースをゴロゴロとひきずって歩いていたり、レンタルサイクルで移動したり、ここで写真とるの?みたいな光景を当たり前のように見るようになりました。

日本政府観光局(JNTO)の発表によると、2017年に日本を訪れた外国人観光客は2,869万人です。2016年の24,039,700人から19.3%増でもちろん過去最高です。

たくさんの観光客が日本を訪れて、景気が良くなることは大変すばらしいことで、AIBSも3年ぐらい前からインバウンド関連の仕事が増えています。これまで日本語と英語で十分とされていたWebサイト、観光パンフレット、案内板、フロアガイド、Webアプリ、乗り換え案内、避難経路図、ドライブマップの多言語化のお仕事が増えています。

ありがとうございます。

ところでこのインバウンド(inbound)という単語、翻訳する際には注意が必要です。

Oxford dictionaryでinboundを引くと、
inbound
ADJECTIVE & ADVERB
Travelling towards a particular place, especially when returning to the original point of departure.
(特定の場所に向かって移動する、とくに元の出発地点にもどる。)
と定義されています。
出典:https://en.oxforddictionaries.com/definition/inbound

どこにも名詞的に変化した「外国人旅行客対応」の意味はありません。

なのでインバウンドビジネスという日本語を英語にしたとき、”inbound business” としてしまうと、いったい何のことやらとうことになりかねません。

元は旅行業界で “inbound tourism”と呼ばれていたものが、”tourism”が略されて”inbound”だけが残っていまに至ったということです。なんでも略してしまう日本語特有の罠ですね。

インバウンドはインバウンドツーリズムが略されて一人歩きし始めた和製英語で、英語にするときは”tourism”を追加して訳せば良いことがわかり、ちょっとすっきりできました。ここはしっかりと押さえておきたいところです。

昔もあったバウンドブーム

グループサウンズのザ・タイガースの曲に「シーサイド・バウンド」というのがありまして、これも英語的にはおかしけど、乗りだけはよかったな。♪♪
https://www.joysound.com/web/search/song/716
バウンドという言葉には、どうやら弾けたいという願いがこめられているみたいです。

ちなみにシーサイド・バウンドの作曲者は、あの「ドラクエ」の曲を作っているすぎやまこういちさんです。

T.K.