ある日、友人との会話中、「Tさんがフル装備のクルマを買ったらしいよ。何を買ったかは知らないけど。」
ついでに、車種名ぐらい聞いとけよと思いながら、逆に頭の中にはひとつの疑問が浮かんできました。
今のフル装備って、何がついとるんじゃろー?
フル装備と聞いて、AC(エアコン)、PS(パワステ)、PW(パワーウインドウ)、オーディオがついた高級なクルマが浮かんでくる人は、ちょっとお年を召された方ではないでしょうか。
フル装備ついてなければ、ないで、
雨の日、助手席の人に窓の内側を拭いてもらうという車内コミュニケーションが生まれた。(逆に険悪になることもあったけど。)
駐車場の据え切りで、やたら腕力がついた。
などというメリット?もありました。
当時、クルマ自体の幅がせまく、大人であれば運転席から助手席のウインドレギュレータを手で回して窓を開けることもできました。
多少の不便さがありますが、あったら便利、なくても特に問題なしでした。
一般人は、装備うんぬんより、クルマ自体を所有することが、第一目標、そんな時代でした。
フル装備のクルマはステータスシンボルで、経済的に余裕のある方、もしくは本当のクルマ好きが購入するもので、一般人が狙うのは、もっぱらフル装備の中古車です。
そんな時代をもっとも的確に表現したコピーが「いつかはクラウン」ではないでしょうか。
時は流れ、かってフル装備として扱われていたものが標準装備になり、さらに安全意識の高まりからABS、エアバッグ、エマージェンシーブレーキまでも装備されるのが当たり前になっています。
さらにXXXXオプション、XXXXパッケージ、XXXXセレクション、XXXXレス仕様などの表現で、選択肢が複雑・多様化してきました。
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ブラックレザーセレクションのクリアビューパッケージのオーディオレスなんて装備も考えられます。
いったい何がついとるん?
フル装備という一言で分かりあえた時代は、とーの昔になりにけりです。
ちなみにフル装備、英語では、
a car equipped with everything
a fully accessorized car
Deep PurpleのHighway star にも、それっぽい歌詞が出てきました。
結論:
Tさんが買ったクルマには、最低限、エアコン、パワステ、パワーウインドウ、オーディオがついている。
しかしそれ以上の装備については、細かく確認しなければならないということ。
今度あったときに、聞いてみようっと。
T.K.