さて、初回のキーワードは“公報”です。 

特許事務では、“公報”を見て作業することが多くあります。特許事務スタッフは、”公報”を正確かつ迅速に検索することが求められます。実は、公報と一口にいっても様々な種類がありますので、どのような違いがあるのかを理解しておく必要があります。それでは、「公報とは何か?」を理解するところから始めていきましょう。

 ◆ポイント

1.公報とは何か?

以下のサイトで、”公開公報”と入力して、解説を参照してください。

http://www.furutani.co.jp/cgi-bin/term.cgi

2.なぜ出願の内容が公開されるのか?

特許庁のサイトには、公報についてさらに詳しく述べられています。

『公報発行案内』*1のp2「2-1.公報の必要性」およびp3「2-3.法律別の情報区分」を読むと公報の目的と種類が理解できます。

3.番号体系はどうなっているか?

公報の検索には、文献番号を使用します。番号体系は、年号や公報の種類によって異なります。そのため、正確かつ迅速に公報を検索するには、公報の番号体系がどのようになっているのかを理解する必要があります。実務をすれば自然と覚えられるようになりますが、番号体系がどうなっていたかな?と分からなくなったときは、『公報発行案内』*1のp8「3-2.主な公報の文献番号の範囲」を確認してみてください。

4.いろいろな公報がありますが、どのような違いがあるのか?

”公報”と一口にいっても、様々な種類があります。公開公報は原則出願から1年6ヶ月経過したときに、登録公報は権利の設定登録がなされたときに発行されます。また、特許・実用新案・意匠・商標(法区分)によって発行される公報と発行されない公報がありますので、『公報発行案内』*1のp9「4.各種公報の関係法規」のうち、下記の公報については最低限理解しておきましょう。

■特許

◎公開特許公報

◎公表特許公報

◎再公表特許

◎特許公報

■実用新案

◎公開実用新案公報

◎登録実用新案公報

◎実用新案登録公報

■意匠

◎意匠公報

5.公報識別コードとは?

公報番号の後ろに記載されている(A)(B)のことを“識別コード”と言います。識別コードにはそれぞれ意味があります。詳しくは、『公報発行案内』*1のp14「(2)日本国特許庁が発行する公報の識別コード」をご覧ください。

*1 :『公報発行案内』は、以下の特許庁のホームページから入手できます。

https://www.jpo.go.jp/system/laws/koho/general/kouhou_hakkou_annai.html