「節分も過ぎ、ようやく春の気配が感じられるようになりました。」と書き始めたいところですが、2月の後半になっても寒い日が続いています。すでに立春は過ぎており、少しずつ春の兆しが見え始める季節ですが、依然として寒さは厳しいままです。二十四節気の「立春」は、春を予感させる言葉ですが、現実はそう甘くありません。今年は立春を過ぎてから今シーズン最強の寒波が襲来し、しかも第一波、第二波と続いて積雪もかなりの量になりました。一段落したと思ったのも束の間、天気予報では再び強い寒波が襲来し、警報級の大雪になる恐れがあると報じています。近年、自然災害への関心が高まり、「最強の寒波が襲来」、「警報級の大雪」などの強い表現を耳にする機会が増えました。

近年、ビジネス文書は電子メールが主流となり、用件を簡潔に伝えることが多くなりました。かつて文書を郵送してやりとりしていた頃は、時候の挨拶をとても意識していました。今の時季なら、「大寒の候」「厳冬の候」「立春の候」「余寒の候」「残冬の候」「春寒の候」「梅花の候」など、多くの表現があります。これらの表現から伝わる繊細なニュアンスには、日本語の美しさを感じることができます。
「梅花の候」という表現もあるように、寒さの中にも春を期待させる梅の花は、季節の移ろいを感じさせる重要な存在です。昨年の2月のブログには梅の花の写真(2月18日撮影)を載せたので、今年も同じように写真(2月23日撮影)を撮ってみましたが、残念ながらまだ堅い「つぼみ」のままです。植物の活動は日照時間や気温の変化に影響されます。例年なら梅の花が満開になっている頃ですが、2月の終盤になってもまだ「つぼみ」ということから、今年は本当に寒さが厳しいことを実感します。
人間は、日々の寒さや暖かさに対応しながらその日を過ごしていますが、植物たちは季節の移ろいをしっかりと感じ取り着実に対応しているのでしょう。梅が納得して花を咲かせ、満開になる日が楽しみです。日々の変化に対応することは大切ですが、少し先(植物であれば開花や結実)を見据えて過ごすことも大事です。日々の積み重ねを大切にしながら、目標に向かって一歩ずつ進んでいきたいものです。